しばらく前に、生物多様性条約第14回締約国会議というものが開かれていました。
このブログでは詳細には触れませんが、生物多様性に関する国際的な取り決めについて話し合う国連会合で、2年に一度、世界の各地域で順番に開催されています。もちろん、重要なことはその会議までに調整され議論されますので、国家や地域の代表が参加するコンセンサスづくりの最終的な場所となります。参加者も大変多く、ホスト国にとっては国の広報の場でもあり、市民にとっては祝祭の場としての意味もあり、開催地にもよりますが、賑わいがあります。
私も2010年の名古屋に始まり、インド、韓国までは参加しました。その後は、より自分の領域に関連する個別の国連会議に参加するようになりました。
2010年の準備の時から親しくしている友人は、先住民族や地域コミュニティーについての議論を追っているため、今回のエジプトでの会合にも参加。そして今日、彼女からお土産が届きました。
その中に、いくつかの資料や写真集と共に、この素敵なタンザニアのビーズ細工の頭飾りが入っていたのです。
会議中、先住民の女性たちレセプションがあり、参加者が貢献に対して個別の名前を呼ばれて表彰され、各国のお土産のようなギフトを贈られたそうです。そのセレモニーに参加した女性是認が頭につけていたのが、この頭飾り。
そしてなぜか、私の友人には二つ配られたそうで、その時に、友人が、もう一つは私の分だ、と思ったとのことで、贈ってくださったのです💚
ちょうど、2010年の時も、生物多様性における女性の役割について積極的に関わることは大切なのに、切り口が難しいことに悩みました。「女性イシュー」は大事だと思いながら「ジェンダー」と「フェミニズム」という言葉を聞くと「線の向こうに感じてしまう」という女性(男性)も続出したのです。私もその一人。そこで1度集まってみたところ大盛況。自己紹介をする時間しか取れない状況でしたが、それだけでも面白く大変な盛り上がりになった、ということがありました。
これは当時の国連の生物多様性事務局側でも抱える、世界的な悩みでもあったそうで、日本での小さな試みは担当者の関心を引いていたそうです。
そのような背景もあって、女性学を学んだわけでもないですが、生物多様性という視点を通して気になっていた女性、ジェンダーを巡るイシューは心の何処かにずっとありました。
そして、自分が現在、一人で子供を育てる立場となり、婚姻文化の問題も体験して、改めて別の角度から「女性」について関心や謎を深めていることもあり、今日届いたこの頭飾りは、神様からの贈り物のように感じたのです。
だけど自分が女性だからどうの、という問題として捉えてしまうとまた難しそうなんですよね。
世界的にも「自らも女性だから、学ばないでも論じられる」と考えてしまう語学が達者な若手、学生などが市民の場を仕切ってしまうという現象が起きがちだと耳にしました。私もその状態を目の当たりにしましたが、専門家も含むベテラン世代が、その現象にも慣れている様子でしたが…。
社会の中で、どのように議論されて来たのか、私自身もまるで無知同然の聞きかじりなのです。
でも、それが大きな地球規模課題だということについては、100%確信しています。
これから自分がどの方向に進むのか未知な部分もありますが、
この頭飾りには、不思議な勇気と、自己肯定する力づけと、エジプトに集った世界各国からの女性たちの場のエネルギーをいただきました。
ありがとう!
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